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2022/09/08

セッションの特徴(3)天体の “擬人化”

ホロスコープ

「滝あやこのホロスコープリーディング」の特徴、その3です。

前回まではこちら
セッションの特徴(1)
セッションの特徴(2)

滝あやこのホロスコープセッションは、「出生図の鑑定」を第一に考えているということ。そして、セッションは一方的に結果を伝えるのではなく、クライアントご本人と「共同作業」で読み解いていき、ご自身にそのプロセスを体験していただくスタイルである、ということを書いてきました。

今回はさらに「読み方」の特徴についてお伝えしたいと思います。わたしのオリジナリティが最も出ている部分、と言えるかもしれません。

10天体から受け取るエネルギー

まずは、前提となる基礎的な部分を少しだけ、シェアさせてください。

一般的にホロスコープリーディングとは、地球を取り巻く10の天体(太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星)の、それぞれの関係性を見ていくものです。他の天体も含めることもありますが、現代では基本となるのがこの10天体です。

各天体はそれぞれ固有の「担当エネルギー」を持っており、それらのエネルギーがすべて合わさって地球を包んでいます。また、各天体は常に動いているため、地球に与えられているエネルギーも刻一刻と、変化していきます。

そして、このブログでも書いたように、地球に誕生した赤ちゃんの魂には、生まれた瞬間の地球が受け取っているエネルギーがインストールされることになります。

ホロスコープとは10天体の位置関係を二次元に落とし、丸と線と記号で示しているもの。わたしがメインで使っている「出生図(ネイタルチャート)」はその人が地球に誕生したその “瞬間” の10天体の位置関係を描いたものになります。出生図を読めば、誕生時に(生涯変わらない、その人だけの)10天体から受け取っていたエネルギーの状態がわかり、それによって人生を紐解くことができる、というわけです。

複雑な要素をどう伝える?

10天体から受け取ったエネルギーの状態を読み解くことができるのがホロスコープ。ですが、その「状態」とひとことで言っても、要素としてはかなり複雑に絡み合っています。端的に表現することはできません。

そうした複雑さがホロスコープの奥深さですし、その中からおぼろげに見えてくる流れや輪郭をつかむことこそが、鑑定の醍醐味であるとも思います(わたし自身も楽しいところです)。

ただ、ご本人に伝えるとなると難しいところだな、と感じていました。

例えば、「この星はこの位置にあり、エネルギーの状態はこうなっています。一方で、この星との関係からエネルギーはこのような影響を受けます。だから、あなたはこういう考え方を持っているかもしれませんね」となってしまう。

ホロスコープを一緒に眺めているとはいえ、このままではやっぱり抽象的すぎてイメージしにくいのではないでしょうか。占星術がお好きな方であれば問題ないかもしれませんが、一般的なクライアントさんの場合はきっとご本人が置いてけぼりになってしまうのではなかろうか、と。

前回も書きましたが、わたしはクライアント様にもできるだけ読み解きのプロセスを自分ごととして、楽しんでいただきたいのです。

そのためにわたしが考えたのが、出生図に示された10天体のエネルギーを「擬人化」して伝える、ということでした。

わたしたちはみんな、これまで何十年か「人間」として社会生活を送ってきているわけで、「人間」のことであれば、ある程度、学びが蓄積されてきています。

いろんな性格の人がいること。一人ひとり得意分野が違うこと。相性がいい人と悪い人がいること。同じ人でも調子のいい時や悪い時があること…。誰しも物心ついたころから、そうした複雑な状況を踏まえた上でバランスをとりながら、時にはぶつかりながら、毎日を暮らしてきたはずです。

それならば、「天体のエネルギーのありよう」という複雑な状態を、いっそ「人間」に喩えてしまってはどうだろうか、と。人間関係にそのまま置き換えてしまったほうが、多くの人は直感的に全体像を理解しやすいのではないか、と考えたのです。

10天体=10人の中学生

わたしがやっている出生図の擬人化とは、

「10天体を10人と喩えて、その10人が集まったグループが存在するとしたら、いったいどんなグループになるだろうか?」

というものです。

実際のセッションでは、皆さまが共通してイメージしやすいように、中学校のクラスに喩えることにしました(なぜ「中学校」なのかは、少し後に説明しますね)。

「あなたの内側に中学校のクラスがあります。そこに10人の中学生がいるとイメージしてください」とお伝えします。その人を構成する天体のエネルギーを、それぞれクラスにいそうな子たちとしてキャラクター化しながら、読み解いていくというわけです。

例えば、太陽のエネルギーをキャラクターに擬人化するなら、クラスを引っ張る学級委員という感じでしょうか。土星のエネルギーは、クラスを厳しく真面目に見張る風紀委員っぽい感じ。他にも、感情的で素直な子(月)、体育会系の子(火星)、情報通の子(水星)、ちょっと個性的な奇抜な子(天王星)、裏番長的な子(冥王星)など…いろんな役割、タイプの子が10人集まって、一つのクラスが作られている、と考えていきます。

「魂のエネルギーは10天体のエネルギーで構成されている」、すなわち「クラスが10人で編成されている」という点においては誰もが同じ条件になりますが、メンバー10人の性格や目標、関係性はそのクラスによって千差万別です。

同じ太陽さん(学級委員)でも、一人でグイグイ決めたいタイプもいれば、人の意見を十分聞いて後ろに立ちたいタイプもいます。「人生は勉強だ」と考える太陽さんもいれば、「人生は遊びだ」と考える太陽さんもいる。あとは、太陽さんが木星さんと仲良しなクラスと、太陽さんと土星さんがライバル関係なクラスでは、かなりトーンが変わってくるでしょう。さまざまな条件が複合的にリンクし、唯一無二のクラスの雰囲気が醸成されるのです。

ちなみに魂にインプットされたエネルギーは誕生時に決まり、生涯変わりませんので、生まれてから死ぬまで「クラス替えはない」ということになりますね。

そして、その出生図を持つ当人は、言ってみればそのクラスの「担任の先生」です。

10人の個性をしっかり理解し平等に尊重し、10人の間で発生している人間模様を客観的に観察し、時にトラブルシューティングもして、みんなで定めた学級目標へと導いていく。なんと大変なお仕事! でも、最終的に10人の個性が調和し、楽しく充実した学生生活を過ごせるかというのは、この担任の先生(つまり、ご本人!)にかかっているところが大きいということなんですね。

(なぜ小学校でも高校でもなく「中学校」なのかということですが… 中学生ってちょうど思春期で、それぞれの多様な個性が現れはじめる頃。一方で、社会にはまだ出ていないから、みんなの生活のメインは学校でした。クラス内での関係性も、より大きな意味を持っていませんでしたか? 共有しやすいイメージかなと思い、この喩えを使ってみています)

擬人化でこそ生まれる愛着

出生図の読み解きに「擬人化」を使うようにしたことで、わたし自身も抽象的な鑑定内容を具体的なイメージとしてお伝えしやすくなりましたし、クライアントの皆さまにも意外なほど受け入れられ、より深く主体的に理解していただけるようになったと思います(とはいえ、その度合いには個人差があり、擬人化がすごくしっくりくる方と、それほどでもない方というのはいらっしゃる気がしています)。

皆さまからの感想をお聞きしていると、擬人化には「わかりやすさ」だけではなく、もうひとつ、大きなメリットがあることがわかりました。

それは、「愛着」です。

「10人がとても健気で可愛く思えてきた」
「どの子も間違いなく自分の一部です」
「この10人と一緒に泣いて笑って生きていきたい」

こんな感想をいただきます。

ご自身のキャラクターたちに愛着を持って下さることって、素晴らしいことだと思います。ご本人がクラスの10人をそれぞれ愛しく思うことは、どんな自分の個性もありのまま認め、受け入れ、愛することに他ならないからです。

「自分を愛することが大切」って、よく言われることですよね。でも、それはぜんぜん簡単なことじゃない。自分の嫌いな性格を許せなかったり、つい他人と比べて落ち込んでしまったり。

ホロスコープはそもそも自分を客観視するのに最適なツールだと思っているのですが、その読み解き方において「擬人化」というステップが加わることによって、自然とキャラクターへの愛着が湧くようになり、自分自身をやさしく見守れるようになってくるのかもしれません。

わたし自身も、このセッションをご一緒させていただきながら、毎回何だか温かい気持ちになっています。どのクラスも、そのクラスにしかない味があります。みんな違って、みんないい。本当に素敵なんです。

***

ここまで、滝あやこのホロスコープセッションの特徴、3回に分けて書いてきました。

いかんせん抽象的な話ばかりになってしまいましたが…

ホロスコープはわたしのメインセッションであり、わたしなりに皆さまと向き合う上で大切にしている根っこの価値観の部分については、最初にまとめておきたかったのです。

読んでくださり、ありがとうございました!

このブログでは引き続き、日々のセッションで感じたことなど、気ままに書き綴っていこうと思いますので、また覗いてみてくださいね。